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植田明志 「夕焼け犬の夢」

¥104,500 税込
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「記憶」を媒体とした空間造形から、


ある種のノスタルジーを感じさせる世界を表現する造形作家 植田明志(うえだあきし)。


無音のような静けさと、理想的な深層心理の核心を探求する、


その作品世界は見る者の心に深い余韻を残します。








個展「遠すぎるパレード」用作品。


「夕焼け犬の夢」と題されたオブジェ。


夕焼けの中を歩く不思議な犬のような生き物をイメージした作品です。









燃える夕焼け空のようなオレンジ色の体色に


空の雲や風が流れていくように表現された毛並みの造形。


背中には小さな家々も作られています。











夕焼け犬の背中に乗った "大切なもの” の象徴である星の使いたち。


3人の星の使いたちは、時間の流れを表す "風のマフラー" を首に巻いています。











全長:約40㎝。高さ:約28㎝。


石粉粘土、アクリル彩色。





















「夕焼け犬の夢」




僕にはきっと大切な夢があります。


僕にはきっと大切な願いがあります。



昔に遊んでくれたときのことを、思い出そうとするけど、なんだか胸がきゅっとなるんです。












夕焼けに照らされた田んぼの道を思い出します。


すすきが風に揺れて、草たちがとてもいい匂い。


影と光しかないみたいに、綺麗なんです。


寝転がると、地面がとても暖かくて、そのまま夕焼けの日に焼かれて僕は風とひとつになります。


僕はそれから、いつかの子供達の声と重なって、手の暖かさを思い出します。











ほら、僕は笑っていたでしょう。


子供たちもみんな笑っていて、頬も夕焼けみたいになって。


でもきっと夜がくるとき、僕はもう見えなくなって誰にも触ってもらえなくなるんです。












だから、僕は夜がきたら丸くなって眠ることにします。


ほら、夜がくるからまた夕焼けがくるでしょう?


それまで、眠っています。










きっとまた、子供たちが少し大きくなって、暖かい手で僕を撫でて起こしてくれるんです。


そのとき、僕も、子供たちも、また夕焼けに溶けて笑うんです。








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