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「Mani」リング

¥27,500 ~ ¥28,710 税込
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自分が存在しているあるべき場所を "ここ” とすると


夢・想像・過去・まだ見ぬ世界は


ここではない場所、圏外ということになる。


”ここではない場所、圏外” へ・・”


そんな考えを込め、物語から生まれる作品たちを


アクセサリーやオブジェで表現するブランド「katarito(カタリト)」。











「"Mani"(マニ)」と題されたリング。


オリジナルの物語「ゾウの王様」そしてそこから派生した


北欧神話に登場する、月を追いかけ食い尽くそうとする狼「ハティ」そして月の神「マーニ」


の説話を表現したアクセサリーです。












世の中を代わり映えのしないものと決めつけ、本の世界に逃避する少年ペトリ。


ある時、秘密の洞窟で "ゾウの王様" に出会ったペトリは


王様から貰った石から現われた大きな黒い鳥の背中に乗って


世界に退屈するゾウの王様への贈り物を探しに世界を回る旅に出ます。










天駆ける狼 "ハティ" に追われ続ける "マーニ"(月)。


とても綺麗に輝く月の悲しい話を不憫に思ったゾウの王様と少年ペトリは


共に旅する青い鳥に、マーニを一時でも狼から守り、休めるように頼みました。


リングのデザインにも輝く月とそれを守るように伸びた鳥の羽根が


象徴的に造形されています。













リング上部のドーム上になった中からは真鍮製の月が覗きます。


台座部分の鳥の羽根をイメージした意匠は滑らかなカーブを描き


月を優しく包みこむように周りを囲んでいます。












月を見上げながら、ペトリは北欧神話における


Sól(太陽)とMáni(月)の狼にいつも追いかけられている


という話を王様にしました。


とても悲しいSólとMániの話を不憫に思った王様は


Mániを狼から守り、一時の休息を与えるよう青い鳥に命じました。


青い鳥は空高く羽ばたき、なんとも言えない不思議な


それでいてとても幻想的な輝きを放ち、


大きな翼のような光の波が 月をやさしく包み込むように覆うのでした。













リング 本体:シルバー925製。


ドームの中の月部分:真鍮製。


キュービックジルコニア。キュービックジルコニア(ミスティック)。














対応サイズは #7〜 #21。(サイズ #18以降は価格が異なります。)


オプション欄よりご希望のサイズをお選び下さい。


※こちらの商品は、ご希望のサイズで新たにお作り致しますので、


ご注文確定時より、お時間を約2週間程頂いております。


(納期に関してご要望がございましたらご相談下さい)。




















「ゾウの王様」



ある時、僕の住む何も無い村に王様がやって来た。


ただの王様じゃない、ゾウの王様だ。


彼が来たことは僕しか知らない。





夏の暑い日差しが照りつける日、決まって僕は秘密の洞窟へ行く。


そこで本を読んだり絵を描いたりして過ごすことが楽しみだった。


今日も川遊びを楽しんだあと、いつものように洞窟に向かった。






洞窟の入口に着くと前日の小雨のせいだろうか、


じっとりと湿った地面には大きな足跡があった。


洞窟に入り岩陰からそっと中を覗き見ると、大きなゾウがこれまた大きな椅子にどかっと座っていた。






その姿は図鑑で見たようなゾウではなく、頭に冠を被り、


身体にはフワフワした毛のついた衣に様々な装飾が施された赤いビロードのマントをまとっていた。


頭に被った冠が今にも天井にぶつかりそうだった。






「おい、お前は誰だね?


王様の俺に挨拶のひとつぐらいしないと失礼じゃないか」


ゾウが喋ったことに驚きながらもペトリは名乗った。





「ふむ。。。ペトリか。。。まぁ、そのイスに座りたまえ。


お前が驚くのは無理もない。


こんな立派な王様であるオレが突然現われたのだからな。





「これはオレの夢の中なのだよ。


そう、オレは今、自分の夢の中にいる。


だから何故お前がオレの夢の中にいるのか分からないし


ここが何処だかもオレにはわからんのだ。」





何故自分の夢の中に入り込めるのか僕がいぶかしんでいると


王様は大きな黒い瞳で僕をじっと見て言った。


「なぜ夢の中に入れるかだと?


オレの国では町中に本がたくさんあって、それぞれの本に夢が詰まっているのだ。


本をたくさん所持している者は眠る時に色々な夢を見られるし


そこに存在することも出来る。


もちろん、他人と貸し借りしても構わないのだ。」





王様はやや自慢げな顔になり話を続けた。


「王様のオレはとりわけ珍しいモノや特別なモノを多く持っているのだ。」








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