「記憶」を媒体とした空間造形から、
ある種のノスタルジーを感じさせる世界を表現する造形作家 植田明志。
無音のような静けさと、理想的な深層心理の核心を探求する、
その作品世界は見る者の心に深い余韻を残します。
「天使」と名付けられた鯨をモチーフにしたオブジェ作品。
白い鯨の腹部には、生命を象徴するように赤子が造形されています。
高さ:約73㎝。横:約20㎝。(台座部分含む)
高さ:約52㎝。横:約20㎝。(本体のみ)
石粉粘土 アクリル彩色 油彩 色鉛筆 木製台座
※こちらの作品は植田明志個展「惑星少年」会期終了後、2013年4月21日以降のお渡しとなります。
お支払い方法は銀行振込、郵便振替、paypalのみとなり、代金引換便はご利用頂けませんのでご了承下さい。
「天使」
どこかの街で、天使がいました。
さなぎのように、自分を守っています。
誰かに、置き去りにされた天使らしいのですが。
誰かに捕まえられてしまう天使や、落ちて死んで腐ってしまう天使も、いました。
「彼らは、本当の天使になりたいんだよ。」
「どうやったら、本当の天使になれるのかな。」
天使は、赤く点滅する光に、怯えているようにも見えました。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ぼくを、おぼえてる?
やっと、会えたね
あの歌を、おぼえてる?
ぼくも、いっしょに、歌うよ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
天使たちの体が一斉に光を放ちました。
光は、まるで星の終わりのようでした。
色んな暖かさと、優しさと、切なさと。
暖かさは赤を生み、優しさは青を生み、切なさは白を生みました。
そうだ。
僕は、君だったんだ。
君は、僕だったんだ。
白い光の中で、虹色の風に吹かれてる。
もう大丈夫。君がいて、僕がいるのなら。
もうすぐ、宇宙の果ての光。
果てには何があるのかな?
ちいさな星さ。
暖かくて、優しくて、切ない
僕だけの星。