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植田明志 「はじまりの鳥」

¥40,700 税込
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「記憶」を媒体とした空間造形から、


ある種のノスタルジーを感じさせる世界を表現する造形作家 植田明志(うえだあきし)。


無音のような静けさと、理想的な深層心理の核心を探求する、


その作品世界は見る者の心に深い余韻を残します。











「はじまりの鳥」と題されたオブジェ作品。


眠たそうに目を閉じた表情と、プリミティヴアートを想わせる


ユニークな彩色、模様が特徴的な小作品です。













宇宙の生まれる"始まりの卵" コズミッグエッグと、


その卵を見守る天使たちを造形した大型作品「embrace」。


「はじまりの鳥」は天使たちの雛〜幼生体であり、


背中に描かれた模様に成長した天使の姿との類似が見られます。














全高:約15㎝。 奥行き:約5㎝。 


横幅(頭部の突起部分最長):約9.5㎝。


石粉粘土。


アクリル彩色。















「はじまりの鳥」


まだ陽は、夜に寄り添うようにして、すこし恥ずかしそうに顔を出しているところでした。


少しづつこちらを伺い、表情を明るくしているように思いました。




星やロケットが描かれたカーテンを開けると、


逆光の中、すべてが墨で黒く塗りつぶされて、影たちの悲鳴が聞こえるようでした。




2番目に近い電柱に目をやると、大きな鳥が居ました。


目を瞑って、まだ眠っているのか、


それとも何か想っているのか、その暗い中では表情はわかりません


ただただ、だんだんと青を濃くし、海に沈みゆく街を見ています。




その鳥は、その一日のはじまりを見守っているようでした。


最後の星とともにその姿は薄くなり、始発電車の音に滲んで消えていきました。




きっと、この一日は大丈夫な気がしました。


そして、また陽は役目を終えて、


この一日というちっぽけなすべては、また夜と寄り添うのです。







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