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植田明志 「音を辿る舟」

¥396,000 税込
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「記憶」を媒体とした空間造形から、


ある種のノスタルジーを感じさせる世界を表現する造形作家 植田明志(うえだあきし)。


無音のような静けさと、理想的な深層心理の核心を探求する、


その作品世界は見る者の心に深い余韻を残します。










「音を辿る舟」と題されたオブジェ作品。


生物のような頭部と脚を持つゴンドラと


そのゴンドラに乗ったマスクをつけたようなキャラクターが造形されています。









ヴェネツィアのゴンドラのような生き物に跨った人物は


仮面をつけたような顔をしており、頭部にはツノゼミを想わせる突起が生えています。


その手に持つ長い槍のようなものは、ゴンドラを漕ぐオールのようにも見えます。









ゴンドラの舟首に当たる部位はヴァイオリンのようになっており


ペグ(糸巻き)のようなものも見受けられます。


また、その両脇には力強いタッチで造形された両手が


何かを掴みとろうとするかのように伸びています。









格子状になった腹部。


大切なものを守るように両手で包み込まれています。


宇宙を想わせる青い色で彩られた内部を覗きこむと


小さな流れ星がユラユラと浮いています。











無数の小さな歯がびっしりと生えたゴンドラの顔部。


木材のような質感を表現した塗装が見事です。


また、ゴンドラのボディを覆う、プリミティヴな模様も特徴的です。














使用素材:石粉粘土。アクリル彩色。真鍮線。


横:約74cm。


奥行き:約30cm。


高さ:約48.4cm。




















「音を辿る舟」


そんな大切なものを


ずっと忘れてしまっていたんです。


それでも僕は、しっかりやってきたのに。


もう、僕には奏でる音がありません。奏でる術がありません。


だってこんなにも世界は新しい世界を望んでるんです。













だからあなたは、僕が気にもとめず、そのまま行ってしまうって、諦めてるんでしょう?


あなたは、僕が聴こえてるかもわからないでしょう?


あなたと離れた実感が、僕の心を紡いでいく。


ほら、もう、だから大丈夫だよって。


いつか、


音を辿って、あなたの元へ。










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