日本一クレイジーな骨董店「アウトローブラザーズ」を営む傍ら、
動物の剥製や骨格、古物などを癒合させ、
唯一無二の作品を制作する現代の錬金術師・マンタム。
チェコのシュルレアリストであり映像作家の
ヤン・シュヴァンクマイエルはじめ
様々なアーティスト、クリエイターとの親交でも知られています。
死より生まれる新たな文化をコンセプトに掲げる
マンタムの作品たちは、錬金術的と表現するに相応しい
プリミティヴな力強さと奇妙な美しさに溢れています。
「Zapomenutí」と題されたペンダント。
青いビーズが付けられた大きな蜥蜴の足がインパクト抜群の作品です。
大切に飼っていた大きな蜥蜴が
あるとき時間の隙間から過去に帰ってしまった。
それで思いだしたのだが子供の頃に一度遭遇していて
机の引き出しの隙間に消えて行った大きな蜥蜴が
まさにそれだったのだ。
小学校の夏休みのある日。
網戸の隙間から突然あらわれた大きな蜥蜴は家の中を暴れ回り
それを必死で追いかけてなんとか後ろ足を掴んだのだが
そのまま頭を突っ込んでいた勉強机の引き出しのなかに
吸い込まれるようにして消えてしまったのだ。
掴んで離さなかった足だけは手元に残ったのだが
それを見せて親に説明してもなにも信じて貰えず
家のなかを荒らした犯人としてこっ酷く叱られたのだ。
それを思いだして押し入れを探してみたら
仕舞い込んだ古い傷んだ段ボールの箱のなかに
その時の夏休みの工作と一緒にまだ足が残っていた。
それはまるでまだ生きているかのようにヒクヒクと動いていたのだ。
それ以来私はその足を御守り代わりに持っている。
これは違う時間に繋がる鍵なのだ。
いつか私もこの世界に疲れたら
この鍵を使って時間の扉を開ける事になるだろう。
TOP部分:約17cm。
チェーンの長さ:約105cm。
※マンタムの「Zapomenutí」
はアクセサリーとして製作されておりますが
アート作品としての性質上、デリケートな作りになっております。
お取り扱いにはご注意下さい。