「記憶」を媒体とした空間造形から、
ある種のノスタルジーを感じさせる世界を表現する
造形作家 植田明志(うえだあきし)。
無音のような静けさと、理想的な深層心理の核心を探求する、
その作品世界は見る者の心に深い余韻を残します。
「毒の海の庭師」と題されたオブジェ作品。
天使が最後を迎える海の浜辺で、
植物の世話をする存在を表現した作品です。
お腹のポケットには本体である子どもが住んでいます。
コロネのような尻尾の先にはクリームのようなものが見えます。
地面の目は寂しげに上を見上げています。
小さな天使たちの死骸。
微生物に分解され、骨だけに。
この作品には全部で4つの死骸がありますが
地面の中にはもっと古い骨が沢山埋まっているかもしれません。
『毒の海の庭師』
「どうやら今日も、いくつかの天使が死んだみたい。
でも僕には関係ないね。だって僕は庭師だから。
死んだ天使は長い月日の中で分解され、骨になる。
分解された養分が、この花たちを育てている。
だから僕がすることとえば、花の数を数えたり、
新しいつぼみを触ってみたりすることくらいさ。
ここの花は全部捧げものなのさ。
死んでしまった無数の天使たちに、祈るためのものだよ。」
石粉粘土。パテ。造花。透明レジン。ドールアイ。
アクリル彩色。
台座部分: 約21cm × 約17cm(造花部分除く)
高さ:約25cm。
※こちらの作品は梱包準備の為、発送まで少々お時間を頂いております。
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