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マンタム【溶けた月】

¥165,000 税込
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日本一クレイジーな骨董店「アウトローブラザーズ」を営む傍ら、


動物の剥製や骨格、古物などを癒合させ、


唯一無二の作品を制作する現代の錬金術師・マンタム。


チェコのシュルレアリストであり映像作家の


ヤン・シュヴァンクマイエルはじめ


様々なアーティスト、クリエイターとの親交でも知られています。


死より生まれる新たな文化をコンセプトに掲げる


マンタムの作品たちは、錬金術的と表現するに相応しい


プリミティヴな力強さと奇妙な美しさに溢れています。








「溶ける月」と題された照明型作品。


酸性雨にさられて、朽ちてゆく骨。


現代社会とその世界における時間の流れを具象化した作品です。







「溶ける月」


ある日倉庫の前にずっと放置されて雨水が溜まっているバケツの中に


オウム貝が入れっぱなしだったのに気がついたのです。


ああ、こんなところにあったのかと引っ張り出してみたら


表面部分が溶けていて真珠のように輝いていました。


それをみた瞬間にそれまで忘れていたある事を思い出したのです。









それは港の岸壁で丁度大きな倉庫の陰になっていた


箱庭のような海でした。


一度バイク仲間達とそこで釣りをした事があったのです。


丁度秋の終わりくらいでたまたま時間もあり天気も良かったので


1人でしたがそこにバイクで釣りに行く事にしたのです。


でも着いたのは日が落ちる少し前くらいでしたが


それでもせっかく来たのだからと用意を始めました。


そうしたら水面に落ち葉が山の様になっているところがあるのに


気がついて組み立てた釣竿でそれを突いてみたのです。


するとそれはくるりとひっくり返り


それが腐乱死体である事がわかりました。










服も肉も皮膚もなにもかもがひとまとめに腐乱していたのですが


頭の皮が剥がれてそこから銀色に鈍く光る頭骨が見えていたのです。


でも記憶はそこでぷっつりと途絶えていてその後どうしたのか


それが現実なのか夢なのかさえ分からないのです。


でもバケツの中で銀色に光るオウム貝をみた瞬間に


その記憶が蘇ってきたのです。


それから雨が貝を溶かしたのを理解してそれを調べ始めました。


結果として分かった事は70年代にあれほど騒がれた大気汚染は


悪化はしていないもののさして変わっておらず


光化学スモッグは相変わらず発生しているし


雨は酸性雨だったのです。


では骨も溶けてしまうのでは?とPHをあげる事で時間を短縮し


おおよそ10年間で地中の骨がここまで溶けてしまうという


時間を表す為の作なのです。







縦:約45cm。横:約23cm。高さ:約20cm。




※こちらの商品は代金引換便はご利用頂けませんのでご注意下さい。

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