子供の頃、怖いと感じたこと、
好奇心を抑えずにはいられなかった記憶などをテーマに
アクセサリーやオブジェ、洋服の製作、イラストや
パフォーマンスなど、幅広いジャンルに渡って表現活動を
展開するアーティスト eerie-eery(イーリー・イーリィ)。
eerieによる立体作品、不気味で少しファニーな人形たちは、
作家自身の分身であるかのように物言わず静かに佇んでいます。
星の記憶を手操り記録し続ける者たちのお話を元にした
「gather star(voice)s」シリーズ。
「おほし」と題されたお人形。
拾った星が赤子のような姿になった存在です。
【 gather star(voice)s 】
星を拾ってその音を聴いたりする。
星が話す声は小さく、その振動は、宇宙の内側にある脈拍、
或いは、打ち寄せる水のリズム、
或いは、舌先に走る小さな電流に似ている。
星が奏でる音楽は星の記憶であるから、
星々が生きた証を2人は記録し続ける。
言葉を持たない2人は音楽で会話をする。
「おほし」
ウラーニアが拾う星たちは大切にされ、
次第に赤子のような見た目になる。
仲良くなると話すようになるが、
その言葉はマイクにしか理解できない。
忘れられた命は星になって海に降り注ぐ。
一瞬にして熱を奪われると硝子玉のように輝き水面を明るく照らす。
それは反射をやめないで絶えずゆらめき、水面を削るように進む。
呼吸を止めて命に従うとき、鼓動は炎のように燃え、
生まれた熱の波は身体を抱いて虚ろに揺蕩う。
最期の明滅を見送る最中、
あたたかな胸に抱きとられるのを感じた。
それはわたしが最初に許された記憶そのものであった。
縦:約7.5cm。
奥行き:約5cm。
素材:布、樹脂粘土。
こちらの作品は代金引換便はご利用頂けませんのでご注意下さい。