錬金術師マンタムによる「時間兎」と名付けられたオブジェ。
不思議の国のアリスに登場するウサギをモチーフに、ウサギの剥製に様々な金属などを
組み合わせた錬金術的な作品となっています。
高さ:約71㎝。
台座部分:約34㎝。
「アリスの世界の中で本来は停止した時間の中で永遠に繰り返されるであろう予定調和世界の乱入者で
破壊者であるのが少女アリスであるなら、兎は本来際限なく堂々巡りを続ける時間軸の要であり
その世界の(本来なら)調和を保つべき存在である。
だが時間と言う常に前にしか進まない軸線にたいして、同じ周回を続けさせる事自体が不可能なのであり
いずれかの一点で崩壊する危険を孕み、一度本来在るべき軸線にのれば
それまで停滞していたあらゆるものを奔流のように押し流してしまうだろう。
つまりアリス世界において一番大きな起動力をもった存在は「時間兎」なのであり
彼が総てを管理運営している世界なのである。
アリスは時間軸に従って動く唯一の存在でしかないのだが
それ故に世界を完膚なきまでに破壊するカーリー神足り得るのである。
本作品は時間兎をアリスの物語その物からも離れ独立した存在として記号化したものである。
つまり全ての世界に本来あるべき存在としての時間兎として作られているのだ。」
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