錬金術師マンタムによる「 růže 」と名付けられたオブジェ作品。
「 声を奪われてしまった少年の魂を宿したキメラ犬 ヤン の物語 」に登場する通信具。
ヤンと感情を共有することによって交信することが出来る人型キメラ 「 růže 」
ヤンを作り出した錬金術師がヤンと交信するために作り上げたキメラで
魂を封じ込められた人形と生まれたときより体を持たない猿頭部から作られている。
彼女は女性としての感情を持っていて、ヤンと心の一部を共有しており
ヤンの感情を同時に体験することが出来る。
だが、ヤンが侵略者達と戦うような状況に陥ったときに、突発的に発生する大きな感情によって
自身を破壊する可能性があった為、ある時期からは自らが望んで拘束されるようになった。
全てが終わり侵略者達が去った時に、彼女を作り上げた錬金術師も同時に姿を消してしまっていた。
求められた彼女の役割もそれで終了したわけだが、廃棄される事はなかった。
そのまま忘れさられ、誰に触れられることもなく、
主の居なくなった精錬の為の部屋の片隅に放置されていたのだ。
それから20数年を経て発見され、その功績がようやく評価されたが
彼女がそれをありがたがることはなかった。
彼女はまだ死んでいるわけではなかったが、ヤンが居なくなってからはその感情も閉ざし、
ただそのままそこにあるだけの存在としてあり続けていたからだ。
全長 縦 :77㎝。 横:37 ㎝。 奥行き:28.5㎝。
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